正答1
解説
正解は1です。
術後の創傷治癒を遅らせる因子を、検査値から判断する問題です。
創傷の治癒には、組織をつくる材料となるたんぱく質、十分な酸素の供給、良好な血糖コントロールなどが必要です。
【選択肢別解説】
1:○ 正しいです。
血清アルブミンの基準値は約3.8〜5.2g/dLで、2.2g/dLは低栄養の状態です。
たんぱく質が不足すると、コラーゲンの合成や肉芽の形成が進まず、創傷治癒が遅れます。
2:× 推算糸球体濾過量(eGFR)62mL/分/1.73m²は、60以上であり腎機能は軽度の低下にとどまります。
創傷治癒を遅らせるほどの腎機能障害ではありません。
3:× 動脈血酸素分圧(PaO2)88Torrは、基準値(約80〜100Torr)の範囲内です。
組織への酸素供給は保たれています。
4:× ヘモグロビンA1c(HbA1c)5.5%は基準範囲内で、血糖コントロールは良好です。
糖尿病の診断基準は6.5%以上で、高血糖は創傷治癒を遅らせますが、この値は該当しません。
【ポイント】
創傷治癒の遅延因子には、低栄養、高血糖(糖尿病)、低酸素、貧血、感染、喫煙、高齢、副腎皮質ステロイドの使用などがあります。
術前の栄養状態の評価では、アルブミン値が代表的な指標です。