A さん(43 歳、男性)は胆道狭窄のため内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)検査を受けた。
検査後に心窩部痛が出現したため血液検査を行い、禁食、抗菌薬および蛋白分解酵素阻害薬による治療を行うことになった。
血液検査の項目で A さんに生じた合併症を判断できるのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)の後に心窩部痛が出現した患者で、生じた合併症を判断できる血液検査項目を問う問題です。
禁食、抗菌薬、蛋白分解酵素阻害薬による治療が始まったことから、ERCP後の急性膵炎が考えられます。
【選択肢別解説】
1:○ ERCPでは造影剤の注入や処置の刺激で膵臓に炎症が起こることがあります。
膵炎では膵酵素であるアミラーゼが血中に逸脱して上昇するため、合併症の判断に用います。
リパーゼも同様に上昇します。
2:× アルブミンは栄養状態や肝臓の合成能、たんぱく質の喪失を反映します。
急性膵炎の発症を判断する項目ではありません。
3:× カリウムは腎機能や酸塩基平衡などで変動する電解質です。
ERCP後の膵炎の診断に用いる項目ではありません。
4:× クレアチンキナーゼは、骨格筋や心筋が障害されると上昇する酵素です。
心筋梗塞や横紋筋融解症の判断に用い、膵炎の診断には用いません。
【ポイント】
ERCPの主な合併症は、急性膵炎、出血、消化管穿孔、胆管炎です。
検査後の腹痛や背部痛の訴えでは、血中アミラーゼ値を確認します。