耐糖能異常の頻度の地域比較調査を行った。
A 地区では空腹時血糖 126 mg/dL 以上、B 地区では随時血糖 200 mg/dL 以上と HbA1c 6.5 % 以上を組み合わせて評価していたことが明らかになった。
疫学調査法における問題点はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
A地区とB地区で耐糖能異常の頻度を比べたところ、A地区は空腹時血糖、B地区は随時血糖とHbA1cの組合せと、異なる基準で評価していました。
このように、地区によって病気の有無を判定する方法が違うと、比べた結果にゆがみが生じます。
【選択肢別解説】
1:× 交絡は、調べたい要因と結果の両方に関係する別の因子によって、関連がゆがめられることです。
本問の問題は、第3の因子ではなく、測定の方法の違いです。
2:× 偶然誤差は、測定のたびに偶然生じる一定の方向をもたないばらつきです。
評価基準の違いは毎回同じ方向にずれを生じさせる系統的な誤差であり、偶然誤差ではありません。
3:○ 情報の偏り(情報バイアス)が問題点です。
情報バイアスは、情報の集め方や測定の方法が比較する集団の間で異なるために生じる偏りです。
判定基準が異なれば、同じ状態の人でも地区によって耐糖能異常と判定されたりされなかったりするため、頻度を正しく比べられません。
4:× 選択の偏り(選択バイアス)は、調査の対象者の選び方や参加状況によって生じる偏りです。
本問は対象者の選び方ではなく、判定の方法が問題です。
5:× リードタイムバイアスは、検診で病気を早く見つけたことで、見かけ上の生存期間が延びる偏りです。
地区間の頻度の比較とは関係がありません。
【ポイント】
地域比較では、対象者の選び方(選択バイアス)と、測定・判定の方法(情報バイアス)をそろえることが基本です。