人口2万人のA市において運動習慣の有無と総死亡数との関連に注目し、施策に反映させるために疫学調査を行うこととした。
特定健康診査の際に運動習慣に関する聞き取り調査を行った。
運動習慣ありを「週2回以上、1回30分以上、1年以上、運動をしている者」と定義し、その後5年間の死亡の有無を確認した。
この研究デザインはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
この調査では、特定健康診査の時点で運動習慣の有無という要因を把握し、その後5年間追跡して死亡の有無を確認しています。
要因の有無で分けた集団を前向きに追跡し、結果の発生を比較する研究デザインです。
【選択肢別解説】
1:× 横断研究は、ある一時点で要因と疾病の状況を同時に調べる研究です。
本研究は5年間追跡しているため、横断研究ではありません。
2:× 介入研究は、研究者が運動指導などの介入を行い、その効果を比べる研究です。
本研究では運動習慣を観察しただけで、介入は行っていません。
3:○ 運動習慣の有無という曝露を先に把握し、その後の死亡の発生を追跡しているため、コホート研究です。
曝露群と非曝露群の累積死亡率を比較できます。
4:× 症例対照研究は、死亡などの結果の有無で対象を選び、過去の曝露を振り返って比較する研究です。
本研究は曝露から出発しているため該当しません。
5:× 生態学的研究は、地域や国などの集団単位のデータで要因と疾病の関連を調べる研究です。
本研究は個人単位のデータを用いています。
【ポイント】
「要因から結果へ前向きに追う」のがコホート研究、「結果から要因へさかのぼる」のが症例対照研究です。
コホート研究では、罹患率(死亡率)の比である相対危険を求められます。