人口2万人のA市において運動習慣の有無と総死亡数との関連に注目し、施策に反映させるために疫学調査を行うこととした。
特定健康診査の際に運動習慣に関する聞き取り調査を行った。
運動習慣ありを「週2回以上、1回30分以上、1年以上、運動をしている者」と定義し、その後5年間の死亡の有無を確認した。
調査を行った年度に特定健康診査を受診した住民は1万人であった。
運動習慣の有無と5年間の死亡数について全員を追跡した調査結果を表に示す。
死亡(人) 生存(人)
運動習慣 あり 200 2,800
運動習慣 なし 600 6,400
運動習慣「なし」に対する運動習慣「あり」の累積死亡率比を求めよ。
ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。
解答:①.②%
正答
解説
本問は採点除外(選択肢に正解がないため採点除外)です。
累積死亡率比は、運動習慣「あり」群の累積死亡率を「なし」群の累積死亡率で割った値で、単位のない比になります。
厚生労働省は、選択肢(解答)に正解がないとして本問を採点から除外しました。
解答欄は「①.②%」と百分率の形式で示されており、単位のない比である正しい値と形式が合わないことが原因と考えられます。
【選択肢別解説】
本問は数値を記入する形式のため、選択肢はありません。
計算上の値は以下のとおり約0.8になりますが、これを「%」付きの解答欄に記入すると意味が変わってしまいます。
【計算】
累積死亡率比=運動習慣ありの累積死亡率÷運動習慣なしの累積死亡率です。
運動習慣ありの累積死亡率=200÷(200+2,800)=200÷3,000=約0.0667です。
運動習慣なしの累積死亡率=600÷(600+6,400)=600÷7,000=約0.0857です。
累積死亡率比=0.0667÷0.0857=約0.78です。
小数点以下第2位を四捨五入すると0.8で、単位はありません。
【ポイント】
累積死亡率比はコホート研究で求める相対危険の一種で、1より小さければ要因が死亡を減らす方向に働くことを示します。
本問では運動習慣のある人の5年間の死亡リスクが、ない人の約0.8倍であると解釈できます。