A さん(77 歳、男性)は妻(80 歳)と 2 人で暮らしている。
5 年前に認知症と診断された。
最近、A さんが妻の介助を拒否し、怒鳴ることが多くなったため、通所介護を利用するようになった。
通所施設の看護師が入浴を勧めると「今日はやめておく」 「今は忙しくて時間がない」と答えた。
A さんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
A さんは5年前に認知症と診断され、最近は妻の介助を拒否して怒鳴ることが増えています。
通所介護で入浴を勧めると、「今日はやめておく」「今は忙しい」と断っています。
認知症の人の拒否には、気分や状況、理解のしにくさなど本人なりの理由があるため、無理強いせずに関わり方を工夫します。
【選択肢別解説】
1:× 一度断られただけで入浴をやめて清拭に切り替えると、入浴の機会を奪うことになります。
本人の気持ちが変わる可能性を考えずに、対応を決めつけてしまっています。
2:× A さんは浴槽の使い方が分からなくて断っているのではありません。
説明をしても、拒否の理由への対応にはなりません。
3:× 自宅では妻の介助を拒否しており、80歳の妻が入浴を介助するのは負担が大きく危険です。
通所介護での入浴が A さんの清潔を保つ大切な機会です。
4:○ 認知症の人は、時間がたつと気分が変わり、受け入れられることがあります。
時間をおいて、声をかける人や誘い方を変えながら再び勧めるのが適切です。
【ポイント】
認知症の人のケアでは、本人の気持ちを尊重し、否定や説得を避けることが基本です。
拒否があったときは、時間・場所・声をかける人・言葉かけを変えて、再び働きかけます。