禁酒を指導されている患者が「禁酒できたらもっと健康的な生活になるね。自分は我慢強いところがあるからやれると思う」と話し、 3 週間禁酒を続けている。
患者の行動変容を促したのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
健康行動の変容を支える心理的要因を問う問題です。
患者は「自分は我慢強いからやれると思う」と話し、実際に3週間禁酒を続けています。
これは「自分はその行動をうまく実行できる」という見込みで、バンデューラが提唱した自己効力感にあたります。
【選択肢別解説】
1:× 自己洞察は、自分の内面や行動の意味を深く理解することです。
患者の発言は自分を理解した内容ではなく、実行できるという自信を示しています。
2:○ 自己効力感は「できる」という自信で、高いほど行動が始まり、継続しやすくなります。
「やれると思う」という発言と禁酒の継続がこれに当たります。
3:× 自己中心性は、他者の視点に立てず自分の視点だけで物事をとらえる幼児期の思考の特徴です。
ピアジェの発達理論の概念で、行動変容とは関係しません。
4:× 自己同一性は「自分とは何者か」という感覚で、エリクソンが示した青年期の発達課題です。
禁酒を続けられる理由の説明にはなりません。
【ポイント】
自己効力感は、成功体験、他者の成功を見ること(代理体験)、言葉による励まし、生理的・情動的な状態の4つで高まります。
保健指導では小さな成功体験を積み重ねる支援が有効です。