正解を2つ選んでください。
正答2・4
解説
正解は2と4です。
同種造血幹細胞移植では、他人(ドナー)の造血幹細胞を患者に移植します。
その前処置として、大量の抗癌薬や全身放射線照射を行います。
目的は、患者の体内に残る腫瘍細胞をなくすことと、患者の免疫を抑えて移植した細胞が拒絶されないようにすることです。
【選択肢別解説】
1:× 全身放射線照射は骨髄の造血機能や免疫を強く抑えるため、感染のリスクはむしろ高まります。
感染の予防は、無菌室管理や抗菌薬などで行います。
2:○ 全身放射線照射で患者のリンパ球などの免疫細胞を抑えると、ドナーの造血幹細胞が攻撃されにくくなります。
移植片の拒絶反応を防ぎ、生着させるための重要な目的です。
3:× 放射線照射に抗癌薬を活性化する作用はありません。
抗癌薬と放射線は、それぞれ独立して腫瘍細胞を傷害します。
4:○ 大量の放射線を全身に照射することで、抗癌薬が届きにくい部位も含めて、体内に残る白血病などの腫瘍細胞を根絶します。
5:× 移植片対宿主病(GVHD)は、ドナーのリンパ球が患者の体を攻撃する反応です。
その予防には、移植後に免疫抑制薬(シクロスポリンやタクロリムスなど)を用います。
【ポイント】
前処置の目的は「腫瘍細胞の根絶」と「患者の免疫抑制による拒絶の防止」の2つです。
移植後は好中球が回復するまで感染の危険が非常に高いため、厳重な感染予防が必要です。