A さん(29歳、初産婦)は38週2日である。
妊婦健康診査で来院し、問診で「お腹の張りが強く、回数も増えてきた。」「尿が近くなった。」「胎動がにぶくなった。」と話している。
1週間前の診察では妊娠経過は正常で胎児の推定体重は2,860 g であった。
状況から推測されるのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
妊娠38週2日は正期産の時期にあたり、いつ分娩が始まってもよい時期です。
Aさんの訴えは、分娩が近づいたことを知らせる「分娩の前徴」の典型的な組合せです。
【選択肢別解説】
1:× 切迫早産は、妊娠22週以降37週未満に早産になりかけている状態をいいます。
38週2日のAさんは正期産の時期にあり、切迫早産には当たりません。
2:○ 分娩が近づくと、不規則な子宮収縮(前駆陣痛)によるお腹の張りが増えます。
児頭が骨盤内に下がると膀胱が圧迫されて尿が近くなり、児頭が固定されて胎動も感じにくくなります。
これらはいずれも分娩の前徴です。
3:× 1週間前の診察では経過は正常で、推定体重2,860gと発育も順調でした。
訴えは分娩前の生理的な変化で説明できるため、胎児の異常を推測する状況ではありません。
ただし、胎動が極端に少ない場合は胎児の状態を確認します。
4:× マタニティブルーズは、産後3〜5日ごろに起こる一時的な涙もろさや気分の落ち込みです。
妊娠中のAさんには当てはまりません。
【ポイント】
分娩の前徴には「前駆陣痛」「児頭の下降による頻尿や胃の圧迫感の軽減」「胎動の減少」「産徴(おしるし)」があります。
規則的な陣痛が10分以内の間隔になったときが分娩開始です。