母子感染(垂直感染)について、正しい組合せを一つ選べ。
a 妊娠、分娩及び授乳を通して、母体に感染している病原微生物が児に感染することをいう。
b 原因となる病原体に単純ヘルペスウイルスがある。
c 母体が妊娠後期に風疹に罹患すると、児が先天性風疹症候群を発症する確率が高い。
d ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、母乳により児に感染することはない。
正答1
解説
正解は1です。
母子感染(垂直感染)の定義と、主な病原体の感染経路を問う問題です。
【記述別解説】
a:○ 正しい記述です。
母子感染とは、母体の病原微生物が、胎盤を通る経胎盤感染、分娩時の産道感染、授乳による母乳感染などの経路で児に感染することです。
b:○ 正しい記述です。
単純ヘルペスウイルスは、分娩時に性器ヘルペスの病変があると産道感染を起こします。
新生児ヘルペスは重症化しやすいため、病変があるときは帝王切開を検討します。
c:× 誤った記述です。
先天性風疹症候群は、妊娠初期、特に妊娠12週頃までに母体が風疹にかかると高い確率で起こります。
妊娠後期の罹患では、発症する確率は低くなります。
d:× 誤った記述です。
HIVは胎盤、産道、母乳のいずれの経路でも児に感染します。
そのため、HIV陽性の母親には母乳を避け、人工乳で育てるよう指導します。
【選択肢別解説】
1:○ aとbはどちらも正しい記述なので、正しい組合せです。
2:× aは正しいですが、dは誤りです。
3:× bは正しいですが、cは誤りです。
4:× cとdはどちらも誤りです。
【ポイント】
母乳で感染する代表はHIVとヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)です。
先天性風疹症候群の三徴は、白内障、先天性心疾患、難聴です。