A さん(35 歳、初妊婦)は、妊娠 20 週 0 日である。
身長 160 cm、体重 60 kg(非妊時体重 57 kg)、仕事は IT 関係の会社で週 5 日デスクワークをしている。
本日、助産師外来を受診し「姉が妊娠糖尿病だったので私もそうなるのではないかと心配している。つわりがおさまってから食欲が旺盛で食べ過ぎてしまう。どれくらい食べても大丈夫なのか相談したい」と話す。
妊娠初期の随時血糖は 92 mg/dL、ヘモグロビン A1c〈HbA1c〉は 5.2 % であった。
A さんは妊娠 26 週 0 日になった。
前回の妊婦健康診査受診時に実施した 50 gGCT が 156 mg/dL だった。
本日の妊婦健康診査では、尿糖+、ヘモグロビン A1c〈HbA1c〉5.4 %、75 gOGTT は空腹時血糖 90 mg/dL、 1 時間値 195 mg/dL、 2 時間値 148 mg/dL であり、妊娠糖尿病と診断された。
妊娠糖尿病の診断基準に当てはまる結果はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
妊娠26週、50gGCT(グルコースチャレンジテスト)陽性の後、75gOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)で空腹時90mg/dL、1時間値195mg/dL、2時間値148mg/dLとなり、妊娠糖尿病と診断された妊婦です。
妊娠糖尿病は、75gOGTTで基準値を1点以上満たした場合に診断します。
【選択肢別解説】
1:× 妊娠中は腎臓で糖を再吸収する閾値が下がるため、血糖が正常でも尿糖が出やすくなります。
尿糖は妊娠糖尿病の診断基準に含まれません。
2:× 空腹時血糖の診断基準は92mg/dL以上です。
Aさんの90mg/dLは基準を満たしていません。
3:○ 75gOGTTの1時間値の診断基準は180mg/dL以上です。
Aさんの195mg/dLは基準を満たしており、これにより妊娠糖尿病と診断されます。
4:× 75gOGTTの2時間値の診断基準は153mg/dL以上です。
Aさんの148mg/dLは基準を満たしていません。
5:× HbA1c(ヘモグロビンA1c)は妊娠糖尿病の診断基準に含まれません。
HbA1c 6.5%以上は、妊娠中の明らかな糖尿病を診断する基準です。
【ポイント】
妊娠糖尿病の75gOGTTの基準は、空腹時92mg/dL以上、1時間値180mg/dL以上、2時間値153mg/dL以上で、1点以上満たせば診断します。
「92・180・153」とまとめて覚えます。