A さん(38 歳、初産婦)は妊娠 39 週 0 日、胎児機能不全のため緊急帝王切開を受け、男児(B ちゃん)を出産した。
羊水混濁は認めなかった。
児は生後 20 秒で手術台から蘇生台に到着したが全身にチアノーゼを認め、啼泣はなく、筋緊張の低下が認められた。
蘇生の初期処置で必要なのはどれか。
2 つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4です。
胎児機能不全のため緊急帝王切開で生まれた正期産児が、生後20秒で蘇生台に到着した時点で、全身のチアノーゼ、啼泣なし、筋緊張の低下がみられます。
新生児蘇生法(NCPR)で、出生直後に行う初期処置を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 胸骨圧迫は、人工呼吸を30秒行っても心拍数が60回/分未満の場合に始めます。
初期処置の段階では行いません。
2:× 酸素投与は、初期処置の後の評価で必要と判断したときに行います。
初期処置には含まれません。
3:○ 皮膚を乾燥させることで、蒸発による熱喪失を防いで保温できます。
タオルで拭く刺激は、自発呼吸を促す効果もあります。
4:○ 気道を開通させるため、羊水や分泌物が多い場合は口腔内、鼻腔の順に吸引します。
体位を整えて気道を確保することとあわせて、初期処置の一つです。
5:× SpO2モニターは、人工呼吸が必要な場合やチアノーゼが続く場合に装着します。
初期処置の後の段階で装着するものです。
【ポイント】
初期処置は、保温、体位保持、気道開通(必要時の吸引)、皮膚の乾燥と刺激で、出生後約30秒以内に行います。
その後、呼吸と心拍数を評価し、無呼吸または心拍数100回/分未満なら人工呼吸を始めます。