A さん(40 歳、初産婦)は、骨盤位のため 38 週 0 日に帝王切開で分娩する方針になった。
非妊時の BMI 30、喫煙者であることから、静脈血栓塞栓症の発症を予防するため、術後に抗凝固療法が予定されている。
A さんに手術後に行う対応で適切なのはどれか。
2 つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答4・5
解説
正解は4と5です。
骨盤位で帝王切開を受ける40歳の初産婦で、非妊時BMI(体格指数)30、喫煙者のため静脈血栓塞栓症の高リスクであり、術後に抗凝固療法が予定されています。
手術後の血栓予防と、安全な早期離床の支援を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 術後の抗凝固療法に用いるヘパリンは、母乳中にほとんど移行しません。
直接授乳を中止する必要はありません。
2:× 臥床時の頭部挙上は、静脈血栓塞栓症の予防策ではありません。
下肢の静脈還流を促すには、下肢の運動や圧迫療法が有効です。
3:× 長期のベッド上安静は、静脈うっ滞を招いて血栓のリスクを高めます。
術後はできるだけ早く離床し、歩行を始めます。
4:○ 間欠的空気圧迫法は、下肢を周期的に圧迫して静脈の血流を促します。
静脈血栓塞栓症の高リスク者に、抗凝固療法と併用して行う予防策です。
5:○ 初回歩行時は、下肢にできた血栓が遊離して肺血栓塞栓症を起こす危険があります。
起立性低血圧による転倒も起こりやすいため、助産師が付き添って呼吸困難や胸痛がないか観察します。
【ポイント】
帝王切開後の静脈血栓塞栓症の予防は、早期離床、弾性ストッキング、間欠的空気圧迫法、高リスク例での抗凝固療法を組み合わせます。
肥満、高年、喫煙、帝王切開はいずれもリスク因子です。