A さん(36 歳、初産婦)は、胎児超音波検査は異常なく、妊娠経過は順調であり無痛分娩を希望している。
妊娠 40 週 5 日、陣痛発来し入院した。
医師がカテーテルを硬膜外腔に挿入し、テストドーズをカテーテルに注入し、母児ともに問題ないことを確認した。
その後、硬膜外麻酔を開始し、A さんの痛みは和らぎ、息苦しさはなかった。
コールドテストにて麻酔が効いている範囲を評価した。
その後、A さんは緊急帝王切開で女児を分娩した(羊水混濁なし)。
児は、 3,108 g、Apgar 〈アプガー〉スコア 1 分後 8 点、 5 分後 9 点であった。
出生後 5 時間の時点で、児は、呼吸数 120/分、心拍数 160/分、経皮的動脈血酸素飽和度 〈SpO2〉92 %(room air)、直腸温 38.0 ℃で、医師は新生児搬送することに決めた。
新生児搬送までの児への対応で正しいのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
緊急帝王切開で出生した正期産児(3,108g)が、生後5時間で呼吸数120/分、心拍数160/分、SpO2 92%(室内気)、直腸温38.0℃となった場面です。
多呼吸と低酸素血症があり、感染症や新生児一過性多呼吸などが疑われ、新生児搬送が決まっています。
【選択肢別解説】
1:○ 室内気でSpO2 92%は低く、低酸素状態です。
搬送までの間、酸素を投与してSpO2を保ち、全身の酸素化を支えます。
2:× 呼吸数120/分の多呼吸がある児に直接授乳すると、誤嚥の危険があります。
哺乳は呼吸状態が落ち着くまで控えます。
3:× 新生児の発熱に冷罨法を行うと、寒冷刺激で酸素消費量が増え、呼吸状態を悪化させます。
衣類や環境温度を調整して体温を管理します。
4:× 肺サーファクタント補充療法は、主に早産児の呼吸窮迫症候群の治療です。
正期産児で、この時点で準備する処置ではありません。
【ポイント】
新生児の多呼吸は60回/分以上で、発熱を伴う場合は敗血症や肺炎を疑います。
搬送までは、保温、酸素化の維持、呼吸状態と心拍数の継続観察を行います。