令和 4 年(2022 年)3 月 1 日、A さん(27 歳、初産婦)は妊娠 28 週 0 日、自宅で胎動の減少、性器出血、持続的な腹部の痛みを認めた。
かかりつけの地域周産期母子医療センターを受診し、直ちに常位胎盤早期剝離と診断され、緊急帝王切開術にて B ちゃんを出産した。
B ちゃんの出生時の体重は 1,300 g、Apgar〈アプガー〉スコアは 1 分後 2 点、5 分後 3 点、10 分後 4 点であり、蘇生処置が行われた。
その後、重症新生児仮死の診断で NICU に入院し、人工呼吸器が装着され、閉鎖式保育器に収容された。
保育器の管理方法で適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
在胎28週0日、出生体重1,300gで重症新生児仮死のため人工呼吸器を装着し、閉鎖式保育器に収容された児の保育器管理を問う問題です。
極低出生体重児は皮膚が薄く体温調節も未熟なため、適切な温度と湿度の管理が重要です。
【選択肢別解説】
1:× 加湿槽には滅菌蒸留水を入れます。
生理食塩水は塩分が析出して機器を傷め、加湿の妨げにもなります。
2:× 保育器の吹出口をシーツで覆うと、温風の循環が妨げられます。
器内の温度や湿度が保てなくなるため、吹出口はふさぎません。
3:○ 出生体重1,300g前後の極低出生体重児の中性温度環境は、出生直後でおおむね34〜35℃です。
35℃に設定することで、酸素消費量を最小限にして体温を保てます。
4:× 早産児は皮膚からの不感蒸泄が多いため、高い湿度(60〜80%程度以上)で管理します。
30%では不感蒸泄が増え、脱水や低体温を招きます。
【ポイント】
中性温度環境とは、酸素消費量が最小で体温を正常に保てる環境温度のことです。
在胎週数が短く体重が少ないほど、高い器内温度と湿度が必要になります。