A さん(36 歳、初産婦)は、胎児超音波検査は異常なく、妊娠経過は順調であり無痛分娩を希望している。
妊娠 40 週 5 日、陣痛発来し入院した。
医師がカテーテルを硬膜外腔に挿入し、テストドーズをカテーテルに注入し、母児ともに問題ないことを確認した。
その後、硬膜外麻酔を開始し、A さんの痛みは和らぎ、息苦しさはなかった。
コールドテストにて麻酔が効いている範囲を評価した。
図(別冊No. 4)を別に示す。
このときコールドテストで冷感を感じない部位を橙色で示す。
適切な範囲はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
無痛分娩のための硬膜外麻酔で、コールドテストで冷感がない範囲(麻酔が効いている範囲)として適切な図を選ぶ問題です。
分娩痛は、第1期の陣痛が第10胸髄〜第1腰髄(T10〜L1)、第2期の産道の痛みが第2〜第4仙髄(S2〜S4)を通って伝わります。
【選択肢別解説】
1:× 図①は下腿から足部(L5〜S1付近)だけに麻酔が効いています。
子宮収縮の痛みを伝えるT10〜L1の範囲が含まれず、陣痛は和らぎません。
2:○ 図②はT10付近から下の下腹部・会陰・両下肢全体に麻酔が効いています。
陣痛と産道の痛みの両方を伝える範囲(T10〜S4)が含まれ、無痛分娩に適した範囲です。
3:× 図③はT2〜L2付近の胸腹部に麻酔が効いています。
上限が高すぎて呼吸や血圧に影響するおそれがあり、会陰の痛みを伝える仙髄領域も含まれていません。
4:× 図④は上肢を含め頸部(C4付近)から下の全身に麻酔が効いています。
高位脊髄くも膜下麻酔(全脊麻)に近い状態で、呼吸抑制や重い低血圧を起こす危険があります。
【ポイント】
硬膜外無痛分娩の目標の範囲はT10〜S4で、上限がT4を超えると徐脈や呼吸困難の危険が高まります。
麻酔範囲はコールドテストやピンプリックテストで定期的に確認します。