A さん(34 歳、初産婦)は、妊娠 40 週 4 日。
妊娠中の経過は、母児ともに順調で推定胎児体重は 2,980 g である。
本日、午前 1 時から、10 分おきに子宮収縮が出現したため、午前 3 時に来院した。
入院から 12 時間後、内診所見は子宮口 9 cm 開大、展退度 100 %、Station +2 であった。
胎児は第 1 胎向、第 1 分類、胎児心拍数陣痛図の波形はレベル 1 である。
分娩室に入室して側臥位で過ごしているが、呼吸が乱れ全身に力が入っている。
このときの助産師の対応で適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
初産婦で入院から12時間後、子宮口9cm開大、Station+2の分娩第1期の終わり(移行期)です。
胎児心拍数陣痛図はレベル1で胎児は元気ですが、産婦は呼吸が乱れ全身に力が入っています。
【選択肢別解説】
1:× 胎児心拍数陣痛図はレベル1で、母体の酸素化にも問題はありません。
酸素投与が必要な状況ではありません。
2:× 仰臥位では妊娠子宮が下大静脈を圧迫し、仰臥位低血圧症候群や胎盤血流の低下を起こします。
産婦が楽に過ごしている側臥位を変える理由もありません。
3:○ 呼吸が乱れて全身に力が入ると、過換気や筋緊張が強まり、産道の弛緩が妨げられます。
ゆっくりした深呼吸で緊張をほぐすことが、子宮への酸素供給と分娩の進行を助けます。
4:× 排泄の援助も分娩中のケアの一つです。
しかし今は呼吸の乱れと全身の緊張への対応が最も優先されます。
【ポイント】
移行期は痛みが最も強く、産婦がパニックになりやすい時期です。
呼吸法の誘導、リラックスを促す声かけ、腰部のマッサージなどで産婦を支えます。