A さん(34 歳、初産婦)は妊娠 35 週 3 日に妊婦健康診査のため来院した。
外来待合室で意識を消失し、心肺停止状態となった。
このときの対応で正しいのはどれか。
2 つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答2・4
解説
正解は2と4です。
妊娠35週の妊婦が心肺停止となっています。
妊婦の心肺蘇生では、一般成人と同じ質の高い胸骨圧迫に加え、増大した子宮による下大静脈の圧迫を解除することと、死戦期帝王切開の準備が重要です。
【選択肢別解説】
1:× 左側臥位にするのは適切ではありません。
側臥位では効果的な胸骨圧迫ができないため、仰臥位のまま用手的に子宮を左側へ押しずらして下大静脈の圧迫を解除します。
2:○ 帝王切開の準備をするのは正しいです。
子宮が大きい妊娠後期では、蘇生開始から4〜5分で自己心拍が再開しなければ死戦期帝王切開を行い、母体の蘇生効果を高めます。
3:× 胸骨圧迫は80回/分ではなく、100〜120回/分で行います。
4:○ 胸骨圧迫は胸骨の下半分を圧迫するのが正しいです。
妊婦でも一般成人と同じ部位を、約5cmの深さで圧迫します。
5:× 胸骨圧迫と人工呼吸は10:2ではなく、30:2の割合で行います。
【ポイント】
妊婦の心肺蘇生では、気道確保と酸素化を早期に行い、静脈路は横隔膜より上の上肢に確保します。
死戦期帝王切開は、子宮内容を除去して静脈還流を改善し、母体の救命につなげる処置です。