A さん(32 歳、初産婦)は、妊娠 39 週 0 日。
2 時に破水感があり、 3 時にパートナーとともに来院し、入院した。
入院時の検査で BTB 試験紙は青色を示した。
8 時、陣痛間欠 8 分、陣痛発作 20 秒で陣痛が開始した。
11 時、陣痛間欠 8 〜 9 分、陣痛発作 20 秒、羊水の流出はない。
四肢末梢の冷感がある。
「お腹の痛みは少しで、腰の方が痛みますが、我慢できます。少し胃のむかつきがあり、朝食は果物だけ食べました」と話す。
胎盤娩出から 1 時間が経過した。
A さんのバイタルサインは、体温 37.2 ℃、脈拍 70/分、血圧 110/70 mmHg。
子宮底の高さは臍下 1 横指で硬度はやや軟らかく、子宮底のマッサージを行い硬度良好となる。
後陣痛はない。
1 時間値の出血量は 60 mL であった。
会陰部に違和感と軽度の痛みがある。
早期母子接触を行っている。
児のバイタルサインは、体温 37.4 ℃、呼吸数 42/分、心拍数 150/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98 %(room air)。
助産師の対応で適切なのはどれか。
2 つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答1・3
解説
正解は1と3です。
胎盤娩出から1時間後の観察です。
子宮底は臍下1横指で硬度がやや軟らかく、マッサージで良好になっています。
出血量は60mLで、母体と児のバイタルサインは安定しています。
【選択肢別解説】
1:○ 医師に出血量を報告するのは適切です。
分娩後の出血量と、子宮の硬度が一時的に低下したことを医師に伝え、情報を共有して経過をみます。
2:× 早期母子接触を中止する必要はありません。
母体も児もバイタルサインは安定しており、児の体温、呼吸、SpO2も正常範囲です。
3:○ 膀胱充満の有無を確認するのは適切です。
膀胱が充満すると子宮が押し上げられて収縮が妨げられるため、子宮の硬度低下があったときは必ず確認します。
4:× 次回の子宮収縮の観察を1時間後に行うのは間隔が長すぎます。
子宮の硬度が低下していたため、短い間隔で子宮収縮と出血を観察します。
5:× 15分間隔でバイタルサインを測定する必要はありません。
母体のバイタルサインは安定しており、重点的に観察すべきなのは子宮収縮と出血です。
【ポイント】
分娩後2時間は弛緩出血が起こりやすい時期で、子宮底の高さと硬度、出血量、膀胱充満を繰り返し観察します。
巨大児の分娩は子宮筋が過伸展するため、弛緩出血のリスク因子です。