正答4
解説
正解は4です。
胎児型ヘモグロビン(HbF)は、酸素分圧の低い子宮内で胎盤から効率よく酸素を受け取るための特徴をもっています。
【選択肢別解説】
1:× HbFは酸素を放しにくいため、組織への酸素供給量を増やす性質ではありません。
出生後に成人型ヘモグロビン(HbA)へ置き換わることで、組織への酸素の受け渡しが効率的になります。
2:× 低体温では酸素との結合能力は高くなります。
体温が下がると酸素解離曲線が左に移動し、ヘモグロビンは酸素を放しにくくなります。
3:× 早産児の臍帯血ではHbFが約30%ではなく、大部分を占めます。
正期産児でも70〜80%がHbFで、早産児ではさらに割合が高くなります。
4:○ HbFはHbAより酸素との結合能力が高いです。
2,3-DPG(ジホスホグリセリン酸)と結合しにくいため、酸素解離曲線が左に位置します。
5:× HbFをもつ赤血球の寿命を約60日とするのは正しくないとされます。
胎児・新生児の赤血球の寿命は成人の約120日より短いことが特徴です。
ただし具体的な日数は文献によって幅があり、正答の根拠は4の酸素との結合能力です。
【ポイント】
HbFは生後数か月でHbAに置き換わり、1歳ころにはほとんどが成人型になります。
新生児の赤血球は寿命が短く数も多いため、破壊されたヘモグロビンから生じるビリルビンが多く、生理的黄疸の一因になります。