A さん(28 歳、 1 回経産婦)は既往歴、家族歴ともに特記すべきことはない。
妊娠 11 週 0 日に妊婦健康診査のため産婦人科を受診した。
身長 155 cm、体重 40.3 kg(非妊時体重 40 kg)で 2 週前から 300 g 増加している。
血圧 100/68 mmHg、下肢の浮腫(−)、尿蛋白(−)、尿糖(−)、尿ケトン体(−)、胎児心拍動を確認している。
A さんは助産師に「何か食べていないと気持ち悪くなります。そうめんとオレンジばかり食べています。水分は無糖の炭酸飲料で摂っています」と話す。
このときの A さんのアセスメントで正しいのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
妊娠11週0日で、空腹になると気持ち悪くなるため何か食べている、いわゆる「食べづわり」の状態です。
体重は非妊時から300g増加し、尿ケトン体は陰性で、脱水や栄養障害の所見はありません。
【選択肢別解説】
1:○ 妊娠初期には、ホルモンの変化によって食べ物の好みが変わることがよくあります。
そうめんやオレンジなど、さっぱりしたものを好むのは生理的な変化です。
2:× 尿ケトン体は陰性で、体重も減少していないため、脱水や飢餓状態ではありません。
制吐薬の点滴静脈内注射が必要な妊娠悪阻ではありません。
3:× 妊娠初期の胎児は小さく、必要な栄養は母体の蓄えから供給されます。
この時期の一時的な栄養の偏りが、胎児の発育に影響することはほとんどありません。
4:× 2週間で300gの増加は、ごくわずかです。
この程度の体重増加が母体の心臓に過度な負荷をかけることはありません。
【ポイント】
つわりは妊娠5〜6週ころに始まり、12〜16週ころには軽快することが多い生理的な現象です。
体重減少や尿ケトン体陽性がみられるときは、妊娠悪阻を疑います。