A さん(37 歳、 1 回経産婦)は妊娠高血圧腎症の診断を受け、妊娠 29 週 6 日に帝王切開で 896 g の女児を出産した。
A さんが将来発症する危険性が高い疾患はどれか。
2 つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答4・5
解説
正解は4と5です。
妊娠高血圧腎症は、妊娠中に高血圧と蛋白尿などを生じる疾患で、分娩後に一旦軽快します。
しかし既往のある女性は、将来、高血圧や心血管疾患、腎疾患を発症する危険性が高いことがわかっています。
【選択肢別解説】
1:× 肝硬変は、ウイルス性肝炎やアルコール、脂肪肝などが主な原因です。
妊娠高血圧腎症の既往との関連は示されていません。
2:× 卵巣癌のリスク因子には、未経産、子宮内膜症、遺伝的要因などがあります。
妊娠高血圧腎症の既往はリスク因子ではありません。
3:× 甲状腺疾患は主に自己免疫が関わる疾患です。
妊娠高血圧腎症の既往によって発症リスクが高まるとはされていません。
4:○ 妊娠高血圧腎症は血管内皮の障害が本態とされ、既往のある女性は将来の高血圧、虚血性心疾患、脳卒中などの心血管疾患のリスクが高くなります。
5:○ 妊娠高血圧腎症では腎臓の糸球体も障害を受けます。
既往のある女性は、将来、慢性腎臓病を発症するリスクが高いことが知られています。
【ポイント】
妊娠高血圧症候群の既往は、生活習慣病の「早期警告」と考えられています。
産後も長期的に血圧・腎機能・脂質などを定期的に確認するよう指導します。