A さん(42 歳、初産婦)は妊娠 27 週0日に自宅で突然、破水し、産婦人科病棟に入院した。
入院の翌日、胎児心拍数陣痛図で高度遅発一過性徐脈を認め、緊急帝王切開術による出産となった。
なお、経過中、羊水混濁は認められなかった。
児の出生体重は1,051 g。
Apgar〈アプガー〉スコアは1分後3点、5分後7点。
手術室で気管挿管を伴う新生児蘇生術を受けて全身状態は落ち着き、NICUに収容されて人工呼吸器管理を開始した。
生後1時間のバイタルサインは体温(直腸温)35.8 ℃、呼吸数 50/分、心拍数 140/分、血圧 40/28 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉92 %であった。
また、出生後排尿排便は認められていない。
生後1時間での児の評価として当てはまるのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
児は在胎27週、出生体重1,051 gの極低出生体重児で、NICUで人工呼吸器管理を受けています。
生後1時間のバイタルサインを、早産児の正常範囲と比べて評価します。
【選択肢別解説】
1:× 心拍数140/分は、新生児の正常範囲(120〜160/分)にあり、頻脈ではありません。
2:× 乏尿は、尿量が1時間あたり1 mL/kg未満の状態が続く場合に判断します。
生後1時間で排尿がないのは珍しくなく、多くの児は生後24時間以内に初回排尿があるため、まだ乏尿とは判断できません。
3:× 呼吸数50/分は、新生児の正常範囲(40〜60/分)にあり、多呼吸ではありません。
4:○ 直腸温35.8℃は、新生児の正常体温(36.5〜37.5℃)を下回っており、低体温です。
早産児は皮膚が薄く、褐色脂肪組織も少ないため、低体温になりやすくなります。
5:× 胎便の排泄は、早産児ではさらに遅れることがあります。
生後1時間で排便がないことだけで、イレウスとは判断できません。
【ポイント】
早産児の低体温は、低血糖、代謝性アシドーシス、呼吸障害の悪化の原因になります。
保育器で湿度と温度を管理し、中性温度環境を保ちます。