A さん(29 歳、経産婦)は妊娠 38 週0日。
不規則な子宮収縮を主訴に午後2時に来院した。
妊娠経過は良好であった。
児の推定体重は3,400 g。
胎児心拍数陣痛図では陣痛間欠8分、発作 40 秒。
胎児心拍数基線 140 bpm、基線細変動は正常で、一過性頻脈があり、一過性徐脈は出現していない。
血性分泌物はない。
陣痛開始しており入院となった。
胎児心音は、母体の右側、臍棘線上中央で聴取できた。
内診所見は、子宮口5 cm開大、展退度 50 %、Station −1。
矢状縫合は横径に一致し、小泉門は9時方向、同じ高さで大泉門が3時方向に触知できた。
胎児の胎位胎向で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
胎位胎向は、胎児心音の聴取部位と内診で触れる泉門の位置から判断します。
胎向は児背が母体の左右どちら側にあるか、胎勢は小泉門と大泉門のどちらが先進しているかで決まります。
【選択肢別解説】
1:× 胎児心音は母体の右側で聞こえるため、児背は右側にあり、第1胎向(児背が左側)ではありません。
また大泉門と小泉門が同じ高さにあるため、後頭位でもありません。
2:× 大泉門と小泉門が同じ高さにある点は前頭位に合いますが、胎児心音が母体の右側で聞こえるため、第1胎向ではありません。
3:× 胎向は第2胎向ですが、後頭位では児頭が屈曲して小泉門が先進し、大泉門より低い位置で触れます。
本事例は同じ高さで触れるため、後頭位ではありません。
4:○ 胎児心音が母体の右側の臍棘線上で聴取できることから、児背は右側にあり第2胎向です。
小泉門は母体の右側にあたる9時方向にあり、大泉門と同じ高さで触れることから、児頭が屈曲していない前頭位と判断できます。
【ポイント】
「児背が左なら第1、右なら第2」「小泉門が先進すれば後頭位、大泉門と同じ高さか大泉門が先進すれば前頭位」と覚えます。
前頭位は反屈位の一つで、分娩が長引きやすくなります。