A さん(12 歳、女子、小学 6 年生)は 5 月の 3 週目に頭痛と立ちくらみで 2 回保健室に来室したが、短時間の休養で授業に戻った。
5 月の 4 週目の本日、 5 時間目の体育の授業中に、運動場で A さんが頭痛、嘔気、ふらつきを訴えていると養護教諭に連絡が入った。
5 時間目の授業開始時点の気温は 32.5 ℃、湿度 61.0 % であった。
体育ではリレーの練習をしていた。
養護教諭が到着すると、A さんはしゃがみこんでおり、熱中症が疑われた。
A さんは 6 月の 1 週目と 2 週目にも、頭痛や倦怠感を訴えて保健室に来室した。
養護教諭が話を聞くと、放課後に中学受験のための学習塾と、バレエ教室に通っていることが分かった。
A さんはバレエ教室の仲間と比較して太り気味な体型であることを気にしており、学習塾で食べるために母親が作った弁当を捨てていると話した。
養護教諭が A さんの身体計測をすると、身長 150.8 cm、体重 36.0 kg、肥満度− 16.5 % であった。
養護教諭が支援を検討するために追加で必要な A さんの情報で、最も適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
Aさんは12歳の女子で、バレエ教室の仲間と比べて太り気味だと気にし、母親が作った弁当を捨てています。
肥満度は−16.5%で、学校保健で「やせ」とされる−20%以下にはまだ達していませんが、体型への強いこだわりと食事を避ける行動から、摂食障害の始まりが心配されます。
一時点の数値だけでは判断できないため、体重がどのように変化してきたかを確認する必要があります。
【選択肢別解説】
1:× 母親への相談状況は、今後の支援で確認すべき情報ですが、最も適切な追加情報ではありません。
まず体重の変化を客観的に把握し、支援の必要性を判断する根拠とします。
2:× 学級での活動の様子は参考になる情報ですが、発育の状態を判断する材料にはなりません。
3:○ 就学後の身体計測結果が、最も適切な追加情報です。
身長と体重を成長曲線に記入すると、体重が本来の曲線から下にずれていないか、身長の伸びが止まっていないかを確認できます。
成長曲線の変化は、摂食障害を早く見つける重要な手がかりになります。
4:× バレエ教室での運動強度は、消費エネルギーに関わる情報ですが、まず体重の推移を確認することが先です。
5:× 中学受験へのストレスの程度も関連する情報ですが、支援の必要性を判断する客観的な根拠にはなりにくいです。
【ポイント】
学校保健では、肥満度+20%以上を肥満、−20%以下をやせとします。
摂食障害の早期発見には、成長曲線と肥満度曲線で経過をみることが有効です。