保健師が乳児健康診査の面接で母子健康手帳を確認したところ、予防接種の接種歴がなかった。
両親に確認すると、母親は「予防接種を受けさせたくない」と言い、父親は「他の家庭のように接種させたいのに困る」と言う。
両親は互いの意見が合わずに悩んでいることがわかった。
倫理的課題に対する両親の意思決定を支援するために、保健師が最初に行うことはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
予防接種について、母親は「受けさせたくない」、父親は「接種させたい」と考え、両親の意見が対立している場面です。
倫理的課題の意思決定支援では、まず当事者それぞれの考えや価値観を理解することから始めます。
最初に聞くべきなのは、反対している母親がその考えに至った理由です。
【選択肢別解説】
1:× 母親へのパンフレットの手渡しは、最初に行うことではありません。
母親の考えを聞かないまま情報を渡すと、接種を押しつけられたと感じさせ、対話の妨げになります。
2:○ 母親に予防接種を受けさせたくない理由を聞くことが、最初に行うことです。
副反応への不安や過去の経験、誤った情報など、理由によって必要な支援が変わります。
理由を受け止めることで信頼関係が生まれ、正確な情報を一緒に検討できる土台ができます。
3:× 父親の困りごとを聞くことは、最初に行うことではありません。
父親は接種させたいという考えを明確にしており、まず把握すべきなのは反対の理由がまだわからない母親の考えです。
4:× 夫婦での話し合いを勧めるだけでは、支援になりません。
すでに意見が合わずに悩んでいるため、話し合いを任せても対立が続くおそれがあります。
5:× 夫婦への予防接種の必要性の説明は、最初に行うことではありません。
母親の考えを把握する前に必要性を伝えると、一方的な説得となり、母親の自己決定を尊重できません。
【ポイント】
意思決定支援は「相手の考えと理由を聴く、情報を提供する、本人たちが選ぶ」の順で進めます。