A 市には高度経済成長期に建設された 100 戸ほどの集合住宅がある。
急な坂の上にあり、近年、高齢化が進んでいる。
先日、集合住宅の 1 人暮らし高齢者が自宅で亡くなっている状態で発見された。
集合住宅を含むこの地域の自治会長が会議で保健センターに来所した際に「亡くなった高齢者はほとんど人付き合いがなく、自宅で閉じこもっていたようです。二度とこのようなことが起こらないように、自治会でも何かできないでしょうか」と相談した。
保健センターの保健師の支援で最も適切なのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
1人暮らし高齢者の孤立死をきっかけに、自治会長が「自治会でも何かできないか」と相談しています。
住民が課題を自分たちのこととして捉え始めた段階であり、住民主体の取り組みを育てる好機です。
保健師は、住民自身が課題を話し合い、解決策を考える場づくりを支援します。
【選択肢別解説】
1:× 地域包括支援センターへの相談を促すだけでは、自治会長の意欲を生かせません。
住民の主体的な取り組みにつながらず、保健師の支援としても不十分です。
2:× 自治会役員による訪問は、住民の意見を聞かないまま解決策を決めることになります。
役員の負担が大きく、閉じこもりがちな高齢者が訪問を受け入れるとも限りません。
3:× 保健師が教室を企画すると、行政主導の取り組みになります。
閉じこもっている高齢者は教室に参加しにくく、住民の主体性も育ちません。
4:○ 自治会主催の意見交換会は、住民が地域の実情を共有し、自分たちにできることを話し合う場になります。
住民主体で解決策を考えるため、継続性のある見守りや交流の仕組みにつながります。
【ポイント】
地域づくりでは、住民の「何かしたい」という思いを生かし、住民主体の活動として支援することが基本です。
保健師は解決策を押し付けず、話し合いの場づくりや情報提供で後方支援します。