人口 2 万人の A 市にある B 地区は人口 3,000 人、老年人口割合は 45 % で単身の高齢者世帯が増加している。
2 年前に 300 戸の温泉付きのマンションが建設された。
マンションの入居者の平均年齢は 67.2 歳で、都市部の会社を定年退職した者が多い。
近所付き合いが少ないため、 1 人暮らし世帯の入居者が死後 1 か月以上経って発見されることがあった。
現在は高齢夫婦世帯が多いが、今後は配偶者の死亡によって 1 人暮らし世帯が増加する見込みである。
保健師は住民と協働し、安心して暮らせるB 地区になるよう取り組むことにした。
まず、保健師は地域の実態把握を行うことにした。
実態把握の結果、B 地区のマンション入居者からは「近所付き合いがなく頼れる人がいないため、この先が不安」 「定年退職後、趣味がないので外出する機会が少なく体力が落ちた」という意見が多かった。
この調査結果を B 地区の自治会長に説明したところ、 「マンション入居者以外の B 地区の人からも同様の意見を聞いている。近所付き合いのある B 地区にしていきたい」と話した。
B 地区で保健師が取り組むことで最も適切なのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
B地区の住民からは「頼れる人がいない」「外出の機会が少なく体力が落ちた」という声があります。
自治会長も近所付き合いのある地区を望んでおり、住民が交流しながら外出できる取り組みが求められています。
【選択肢別解説】
1:× 健康相談会は個々の健康の悩みには対応できます。
しかし住民同士のつながりづくりや外出の促進には結びつきにくいです。
2:× オンライン開催では外出の機会にならず、住民同士の直接の交流も生まれにくいです。
体力低下と孤立という課題に合いません。
3:× 介護予防サービスの案内を全戸に配布するのは、一方向の情報提供です。
近所付き合いをつくる働きかけにはなりません。
4:× 75歳以上への健康診査の受診勧奨は、個人の疾病の早期発見が目的です。
交流の不足や外出機会の減少という課題の解決にはつながりません。
5:○ ウォーキングマップづくりは、住民が一緒に地区を歩いて話し合いながら作る活動です。
マンション入居者と元からの住民の交流が生まれ、外出と運動の機会にもなり、住民主体の活動へ発展しやすいです。
【ポイント】
住民の意見と地区の組織(自治会)の意向が一致したときは、住民が主体的に参加できる活動を提案します。
1つの活動で複数の課題(孤立と体力低下)に同時に働きかけられる選択肢を選びましょう。