Aさん(45歳、女性、正社員)は店舗で販売の仕事をしている。
乳癌の手術後に転移がわかり、3週ごと6クールの予定で化学療法を受けることになった。
会社には1年間の休職制度があるが、Aさんは化学療法中も休職せずに働くことを希望している。
Aさんは主治医から悪心など体調不良になることはあるが、軽作業可能と説明されていた。
上司の店長は、「Aさんの仕事はチームで分担するので、しばらく休職してもらったほうが良いのではないか」と人事部に伝えた。
人事部からの連絡を受け、本社の保健師がAさんと店長とそれぞれ面談を行うこととなった。
店長は、「生活もあるから働きたい気持ちはわかるし、きちんと仕事をしてもらえるなら働いてもらったほうが良いが、体調が悪くなった時が不安だ。
管理者としての責任を問われても困る。
主治医から軽作業可能と言われても安心して仕事を任せられない」と保健師に話した。
保健師の対応で正しいのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
店長は、Aさんに働いてもらいたい気持ちがある一方で、体調が悪くなったときの対応に不安を感じています。
主治医の「軽作業可能」という意見だけでは、職場でどのような配慮をすればよいかが具体的にわからないことが不安の原因です。
【選択肢別解説】
1:× Aさんは働き続けることを希望しており、主治医も軽作業は可能としています。
本人の意思に反して休職を提案するのは適切ではありません。
2:× 主治医の意見に従うよう伝えるだけでは、体調不良時の対応がわからないという店長の不安は解消されません。
具体的な配慮の内容を示すことが必要です。
3:○ Aさんを通じて、仕事の内容を伝えたうえで、職場で必要な配慮(作業内容の制限、休憩、通院への配慮、体調不良時の対応など)を主治医に確認します。
具体的な配慮がわかれば、店長は安心して仕事を任せられます。
4:× 事業者には労働者の健康に配慮する安全配慮義務があり、管理者の責任がないとはいえません。
事実と異なる説明で不安を和らげるのは不適切です。
【ポイント】
両立支援では、労働者が勤務情報を主治医に提供し、主治医から就業上の配慮についての意見をもらい、それをもとに職場で両立支援プランを作ります。
保健師は本人、職場、主治医をつなぐ調整役を担います。