Aさん(30歳、女性)はBちゃん(1歳7か月、男児)を連れ、市が実施する1歳6か月児健康診査に来所した。
問診でAさんは、「1年前に隣の県から引っ越してきた。人づきあいが苦手で家でBちゃんと2人きりでいることが多い」と話した。
Bちゃんの1歳6か月児健康診査の記録から、一部抜粋したものを以下に示す。
【発達状況】
独歩開始時期:1歳3か月
手を引くと階段を上る:あり
積めた積み木の数:3コ
親指を使ってつまむ:あり
有意語:0コ
言語理解:あり
簡単な指示に従える:なし
身体部分の指差し:あり
要求の指差し:あり
周囲の人の身振りをまねる:あり
周囲の人やほかの子どもに関心を示す:あり
ままごとなど見立て遊びができる:あり
共同注意:あり
1歳6か月児健康診査の終了後、カンファレンスで B ちゃんの状況を検討した。
今後、A さんに提案する B ちゃんの子育て支援の場として最も適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
Bちゃんは有意語がなく言葉の表出に遅れがありますが、社会性や言語理解は保たれており、経過を見ながら発達を促す段階です。
母親は人付き合いが苦手で親子2人で過ごすことが多く、親子への継続的な関わりも必要です。
【選択肢別解説】
1:× 療育相談は、発達障害などで専門的な療育が必要な子どもを対象とします。
Bちゃんは社会性に問題がなく、現時点ではまず経過を確認する段階です。
2:× 子育ての自主グループは仲間づくりの場になりますが、人付き合いが苦手なAさんには参加の負担が大きいです。
またBちゃんの発達を専門職が確認する機会にはなりません。
3:○ 発達のフォローアップ教室では、保健師や心理職などが遊びを通じて子どもの言葉の発達を確認し、関わり方を親に助言します。
Bちゃんの経過観察とAさんへの支援を同時に行え、同じような親子との交流の機会にもなります。
4:× 子育て世代包括支援センターは妊娠期から子育て期までの相談窓口ですが、言葉の遅れの経過を確認し発達を促す場ではありません。
【ポイント】
健診で発達の遅れが疑われるものの診断に至らない場合は、フォローアップ教室などで経過を見ながら支援します。
親の孤立がある場合は、専門職がいる集団の場から地域とのつながりをつくることも大切です。