A市在住のBさん(45歳、女性)は夫と長男(14歳)、長女(9歳)との4人暮らし。
週に4日間のパート勤務をしている。
これまで職場で健康診査を受けたことはなかった。
A市から届いた受診案内をみて、初めて市の特定健康診査を受診した。
結果は、身長160cm、体重70kg、腹囲90cm、血圧140/90mmHg、HbA1c 5.0%、中性脂肪300mg/dL、LDLコレステロール120mg/dL、HDLコレステロール73mg/dL、血清尿酸値5.5mg/dL、血清クレアチニン1.0mg/dL、推定糸球体濾過量〈eGFR〉48.1mL/分/1.73m2、尿蛋白(+)であった。
A市の保健センターの結果説明会に参加したBさんは「検査結果がこんなに悪いとは思っていなかった。食べ盛りの子どもたちに合わせた食生活が悪かったのだと思う。これからどのような食事をすればよいのか知りたい」と話した。
摂取量について B さんに指導する必要があるのはどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答1・3
解説
正解は1と3です。
BさんはeGFR(推定糸球体濾過量)48.1mL/分/1.73m²、尿蛋白(+)で、慢性腎臓病(CKD)の重症度分類でG3aに相当します。
血圧も140/90mmHgと高く、腎機能を守るための食事指導が必要です。
BMIは約27.3で肥満もあります。
【選択肢別解説】
1:○ CKDと高血圧があるため、食塩は1日6g未満を目安に制限します。
減塩は血圧を下げ、腎臓への負担を減らします。
2:× CKDのG3a程度で、むくみや心不全の所見がない段階では、水分を制限する必要はありません。
3:○ 腎機能が低下しているため、蛋白質の過剰摂取を避けて腎臓への負担を減らします。
G3aでは標準体重1kg当たり0.8〜1.0g程度が目安とされます。
4:× カリウムの制限は、血清カリウム値が高い場合に行います。
Bさんの血清カリウム値は示されておらず、現時点で指導が必要とはいえません。
5:× 血清尿酸値は5.5mg/dLで基準範囲内です。
プリン体の摂取量を指導する必要はありません。
【ポイント】
CKDの食事療法は、ステージに応じて食塩、蛋白質、カリウムなどを制限します。
検査値から「何が異常で何が正常か」を確認し、必要な制限だけを指導することが大切です。