正答3
解説
正解は3です。
溶血が血液検査値に与える影響を問う問題です。
溶血は、採血時の強い陰圧や細い針の使用、激しい撹拌などで赤血球が壊れる現象です。
赤血球が壊れると、赤血球の中に多く含まれる成分が血漿中に漏れ出します。
【選択肢別解説】
1:× 塩化物イオンは、主に細胞外液に多い電解質です。
赤血球内の濃度が血漿より高いわけではないため、溶血によって高くなることはありません。
2:× 重炭酸イオンは溶血によって本来の値より高くなる電解質ではありません。
赤血球内の濃度は血漿と比べて高くないため、赤血球が壊れても血漿中の濃度は上がりません。
3:○ カリウムイオンは本来の値より高くなります。
カリウムは細胞内液に多い電解質で、赤血球内の濃度は血漿の数十倍にもなります。
溶血で赤血球内のカリウムが血漿中に漏れ出すため、偽の高カリウム血症を示します。
4:× カルシウムイオンは、溶血によって本来の値より高くなる電解質ではありません。
カルシウムは赤血球内にはごくわずかしか含まれず、溶血すると血漿がむしろ薄まります。
5:× ナトリウムイオンは、主に細胞外液に多い電解質です。
赤血球内の濃度は血漿より低いため、溶血で高くなることはありません。
【ポイント】
溶血では、カリウムのほか、乳酸脱水素酵素(LD)やAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)も高値になります。
採血は適切な太さの針を用い、採血管への注入や撹拌を丁寧に行って溶血を防ぎます。