A さん(45歳、男性)は、統合失調症で入院中である。
精神症状が悪化したため、抗精神病薬を増量して対応したところ、数日後に高熱・筋硬直があり、採血結果では、血清クレアチンキナーゼ値(CPK 値)の著しい上昇を示した。
抗精神病薬の副作用として考えられるのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
Aさんは抗精神病薬を増量した数日後に、高熱、筋硬直、血清クレアチンキナーゼ(CK、CPK)値の著しい上昇をきたしています。
これは抗精神病薬による最も重い副作用である悪性症候群の典型的な症状です。
【選択肢別解説】
1:× パーキンソン症候群は、手のふるえ(振戦)、筋のこわばり(固縮)、動作の緩慢(無動)が現れる副作用です。
高熱やCK値の著しい上昇は伴わないため、Aさんの状態には当たりません。
2:× アカシジアは、じっと座っていられず、そわそわと動き回ってしまう副作用です。
高熱やCK値の上昇を起こすものではありません。
3:× 遅発性ジスキネジアは、長期間の服用後に、口をもぐもぐさせるなどの不随意運動が現れる副作用です。
増量の数日後に高熱を伴って起こるものではありません。
4:○ 悪性症候群は、抗精神病薬の開始や増量の後に、高熱、筋硬直、意識障害、発汗、頻脈などが起こる副作用です。
筋肉が壊れるためCK値が著しく上昇し、急性腎不全などを起こして命に関わることもあります。
【ポイント】
悪性症候群を疑ったら、原因の抗精神病薬を中止し、冷却や輸液を行い、ダントロレンなどで治療します。
「抗精神病薬の増量・開始+高熱+筋硬直+CK上昇」の組合せで覚えましょう。