A さん(35 歳、経産婦)は身長 158 cm、非妊時体重 52 kg。
5 年前に第 1 子を隣市の総合周産期母子医療センターにおいて正期産で正常分娩で出産した。
今回も同じ施設で妊娠 8 週から受診し、経過は順調といわれている。
妊娠 18 週 3 日に助産所を初診で訪れ「上の子のときは新型コロナウイルスに感染して家族の立ち会いができず、1 人で出産しました。今回は家族に囲まれて自宅で出産したいです。できるでしょうか」と相談した。
A さんは 39 週 5 日に助産所で第 2 子を正常分娩で出産した。
出生時 Apgar〈アプガー〉スコア 1 分後 9 点、 5 分後 10 点。
出生時体重 2,850 g。
生後 2 日から肉眼的に顔面の黄染を認めた。
生後 4 日、体重 2,800 g で退院した。
生後 7 日に助産師が自宅を訪問したところ、顔から胸まで黄染を認めた。
児は母乳栄養で退院からの体重増加は 30 g/日であり、便は 5 回/日、尿もよく出ているとのことである。
このとき、助産師が行うアドバイスで正しいのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
児は生後2日から顔面の黄疸があり、生後7日の訪問で顔から胸まで黄疸を認めています。
一方で、母乳栄養で体重は退院後30 g/日増え、便は1日5回、尿もよく出ています。
哺乳は十分で母乳性黄疸の可能性が高いものの、病的な黄疸を否定するために便の色の確認を続けることが大切です。
【選択肢別解説】
1:○ 母子健康手帳の便色カードを使って便の色を確認すると、胆道閉鎖症などの病的な黄疸を早く見つけられます。
灰白色やクリーム色の便であれば、すぐ受診するよう伝えます。
2:× 湯冷ましで水分を補う必要はありません。
黄疸の改善には役立たず、母乳を飲む量が減ってしまいます。
3:× 体重増加は30 g/日と十分であり、夜間にミルクを補う必要はありません。
補足すると授乳回数が減り、母乳の分泌が低下するおそれがあります。
4:× 現時点で母乳性黄疸と決めつけて「心配ない」と言うことはできません。
黄疸が生後2週を超えて続く場合や便の色が薄い場合は、受診が必要です。
【ポイント】
母乳性黄疸は、母乳を続けてよい良性の黄疸ですが、病的な黄疸を除外したうえで判断します。
胆道閉鎖症は早期に手術するほど予後がよいため、便色カードによる確認を保護者に習慣づけてもらいます。