正答3
解説
正解は3です。
甲状腺機能亢進症(主にバセドウ病)を合併した妊娠の管理を問う問題です。
母体の甲状腺ホルモン過剰と、胎盤を通過する薬剤や抗体の影響を分けて考えます。
【選択肢別解説】
1:× 抗甲状腺薬は胎盤を通過し、胎児の甲状腺ホルモン合成も抑えます。
過量になると胎児は甲状腺機能低下症や甲状腺腫を起こすため、亢進させるのではありません。
2:× バセドウ病は妊娠中期以降に軽快し、産後に増悪しやすい特徴があります。
妊娠中の免疫寛容が産後に解除されるためです。
3:○ 甲状腺機能亢進状態が続くと、流産・早産、胎児発育不全、妊娠高血圧症候群、甲状腺クリーゼのリスクが高まります。
そのため妊娠中も甲状腺機能を正常範囲に保つ治療を続けます。
4:× 全妊婦への甲状腺機能のスクリーニングは推奨されていません。
甲状腺疾患の既往や症状があるなど、リスクのある妊婦に検査を行います。
【ポイント】
妊娠初期はチアマゾールの催奇形性を避けるため、プロピルチオウラシルが選ばれることがあります。
母体のTSH受容体抗体は胎盤を通過し、胎児・新生児の甲状腺機能亢進症を起こすことがあります。