A さん(35 歳、初産婦)は身長 160 cm、体重 62 kg(非妊時 52 kg)である。
妊娠経過は順調であり、無痛分娩を希望している。
妊娠 38 週 0 日から、夜間に不規則な陣痛が始まり朝になると消失することを繰り返していた。
妊娠 38 週 5 日、 4 時間前から陣痛間欠時間 7 分、陣痛持続時間 40 秒の有痛性の子宮収縮が認められ入院した。
入院時の内診所見は、子宮口 3 cm 開大、展退度 70 %、Station −1 である。
「最近は夜あまり眠れていないし、疲れて食欲もない」と話す。
このときの診断で適切なのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
分娩開始は、陣痛周期が10分以内(1時間に6回以上)の規則的な陣痛が始まった時点とします。
Aさんは4時間前から陣痛間欠7分、発作40秒の規則的な陣痛があり、子宮口は3cm開大です。
【選択肢別解説】
1:× 遷延分娩ではありません。
遷延分娩は、分娩開始から初産婦で30時間、経産婦で15時間を過ぎても児が娩出されない場合をいいます。
2:× 過強陣痛ではありません。
陣痛間欠7分、発作40秒は、陣痛周期が短すぎたり発作が長すぎたりする所見ではありません。
3:× 分娩は開始しています。
38週0日から続いていた不規則な陣痛は前駆陣痛ですが、4時間前からは10分以内の規則的な陣痛になっています。
4:○ 分娩第1期の潜伏期です。
分娩は開始していますが、子宮口は3cm開大で、急速に開大する活動期にはまだ入っていません。
5:× 分娩第1期の活動期ではありません。
活動期は子宮口の開大が加速する時期で、一般に子宮口がおよそ4〜5cm以上開大してからを指します。
【ポイント】
Aさんは前駆陣痛で夜間眠れず疲労と食欲不振があるため、休息と栄養を確保し、体力を温存できるよう支援します。
潜伏期は時間がかかるため、焦らずに過ごせるよう見通しを伝えます。