A さん(28 歳)は排卵時期が一定せず不妊治療を受けている。
月経開始後 16 日、産婦人科医院を受診した際に経腟超音波検査で右卵巣に 20 mm の卵胞が確認された。
A さんの排卵を誘導できるホルモンはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
月経開始後16日に右卵巣に20mmの卵胞が確認されており、排卵直前の成熟卵胞と判断できます。
成熟卵胞を排卵させるには、自然の周期で起こる黄体形成ホルモン(LH)の急上昇(LHサージ)に代わる作用が必要です。
【選択肢別解説】
1:× プロラクチンは乳汁の分泌を促すホルモンです。
過剰になると排卵を抑制するため、排卵の誘導には用いません。
2:× プロゲステロンは排卵後の黄体から分泌され、子宮内膜を着床に適した状態に整えます。
排卵を誘導する作用はありません。
3:× エストラジオールは発育中の卵胞から分泌されるホルモンです。
成熟卵胞を破裂させて排卵を起こす作用はありません。
4:× 卵胞刺激ホルモン(FSH)は、卵胞の発育を促すホルモンです。
すでに成熟した卵胞を排卵させる目的では用いません。
5:○ ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)はLHと似た構造と作用を持ちます。
成熟卵胞があるときに投与すると、LHサージの代わりとなって約36時間後に排卵が起こります。
【ポイント】
排卵誘発は「FSH(またはクロミフェンなど)で卵胞を育て、卵胞が成熟したらhCGで排卵を起こす」という流れで行います。
卵胞径がおよそ18〜20mmに達したことがhCG投与の目安です。