A さん(34 歳、初産婦)は妊娠 40 週 1 日で正常分娩した。
分娩所要時間は 25 時間 30 分で出血量は 400 ml。
胎盤娩出時、牽引にわずかな抵抗があった。
胎盤の計測で、卵膜が子宮内に残存している可能性があると判明した。
このときの A さんへの説明で正しいのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
胎盤の計測で卵膜の欠損があり、卵膜が子宮内に残存している可能性がある場面です。
遺残した卵膜は、多くの場合産褥早期に悪露とともに自然に排出されますが、子宮復古不全や出血、感染の原因になることがあります。
【選択肢別解説】
1:○ 遺残した卵膜は、悪露とともに膜様物や凝血として排出されることがあります。
排出を確認できれば遺残が解消したと判断できるため、出てきたら知らせてもらうよう説明します。
2:× 卵膜遺残の原因は、分娩時間の長さではありません。
胎盤が十分に剥離する前の牽引や卵膜の脆弱さなどが原因となり、本例でも娩出時に牽引への抵抗がありました。
3:× 子宮内に卵膜や凝血が遺残していても、後陣痛は弱まりません。
子宮は遺残物を排出しようと収縮するため、後陣痛はむしろ強くなることがあります。
一方で遺残物が残り続けると、子宮復古不全や出血の原因になります。
4:× 授乳を控える必要はありません。
授乳による乳頭刺激でオキシトシンが分泌され、子宮収縮が促されて遺残物の排出にもつながります。
【ポイント】
卵膜遺残では、子宮収縮、悪露の量と性状、発熱、膜様物の排出の有無を観察します。
授乳による子宮収縮の促進はむしろ有効なケアです。