A さん(28 歳、初産婦)は Fallot〈ファロー〉 四徴症があり、幼少時に心臓の修復手術を受けた既往がある。
学生時代にはスポーツの部活動は避けていたが、軽い運動や日常生活において特に問題を生じることなく生活していた。
正常血圧で服薬はしていない。
自然妊娠して産婦人科医院を受診し、妊娠6週の診断となった。
助産師が A さんに話す内容で適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
Aさんはファロー四徴症の修復術後で、日常生活に支障なく、服薬もしていません。
妊娠による循環の変化が心臓にどのような負担をかけるかを説明できることが求められます。
【選択肢別解説】
1:× 心疾患合併妊娠では、積極的な運動は心臓への負担を増やすため勧めません。
日常生活程度の活動にとどめ、過労を避けるよう指導します。
2:× 親に先天性心疾患がある場合、児に先天性心疾患が生じる確率は一般より高くなります。
染色体の微細欠失(22q11.2欠失症候群)が関わる場合もあるため、心配がないとは言えません。
3:○ 循環血液量は妊娠初期から増え始め、妊娠28〜32週ころに非妊時の約1.4〜1.5倍に達します。
心拍出量も増えるため、妊娠後半は心臓への負担が大きくなります。
4:× 心疾患合併妊娠でも、心機能が保たれていれば経腟分娩が基本です。
硬膜外麻酔や器械分娩で分娩第2期の努責を短くするなどの工夫をします。
帝王切開は産科的な適応がある場合に行います。
5:× Aさんは服薬しておらず、母乳育児はできます。
授乳が心臓に大きな負担になることもありません。
【ポイント】
心疾患合併妊婦で心負荷が強まる時期は「妊娠28〜32週」「分娩時」「分娩直後」です。
分娩直後は子宮の収縮で血液が循環に戻り、心不全を起こしやすいため特に注意します。