A 市の国民健康保険を担当する保健師は、加入者の平均年齢が上昇していることを把握したため、データヘルス計画を見直すこととした。
A 市は人口 15 万人で、高齢化率が高く、中小企業が多い。
市外へ転出する者が多く、市の基本構想において「経済発展」と「暮らしの安心」という重点戦略を設定している。
データヘルス計画とあわせて健康増進計画も見直すこととし、A 市の基本構想をふまえて整理することとなった。
データヘルス計画や健康増進計画に定める取り組みで、A 市の基本構想である 「経済発展」に寄与するもので最も適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
A市は中小企業が多く、高齢化率が高く、市外への転出が多いという特徴があります。
基本構想の「経済発展」に寄与する取り組みとは、市内の企業や働く人を元気にし、地域の経済活動を支えるものです。
【選択肢別解説】
1:× 医療費の適正化は、国民健康保険の財政を安定させるための取り組みです。
保険者としての運営の視点であり、市内の企業や産業の発展に直接働きかけるものではありません。
2:× 地域医療提供体制の充実は、住民が安心して医療を受けられるようにする取り組みです。
基本構想の「暮らしの安心」に当たります。
3:○ 健康づくりに取り組む事業者の表彰は、「経済発展」に寄与する取り組みです。
中小企業が従業員の健康づくりに取り組むと、生産性の向上や人材の確保・定着につながり、企業の価値も高まります。
表彰によって取り組みが評価され広く知られることで、ほかの事業者にも健康経営が広がることが期待できます。
4:× がん治療と仕事の両立支援の相談窓口は、最も適切とはいえません。
働き続けられる人が増えるので、経済面の効果がないわけではありません。
しかし対象はがんを抱える個人に限られ、本人と家族の生活を支える「暮らしの安心」の性格が強い取り組みです。
市内に多い中小企業全体に働きかける3のほうが、「経済発展」への寄与が大きくなります。
【ポイント】
健康増進計画などの保健計画は、自治体の基本構想や総合計画と整合させて策定します。
中小企業の多い地域では、事業所と連携した働く世代の健康づくりが地域経済の活性化にも結びつきます。