A ちゃん( 1 歳 7 か月、女児)、在胎週数 37 週 0 日、出生体重 1,980 g で、低酸素性虚血性脳症で NICU に入院した。
生後 3 か月に気管切開術を受け、24 時間人工呼吸器管理である。
他市からの転入のため保健センターに連絡があった。
転入前に 1 歳 6 か月児健康診査は受診済みである。
市保健センターの保健師が家庭訪問をしたところ、父親(40 歳)は単身赴任で、母親(38 歳)が A ちゃんの世話をしていた。
A ちゃんは支えれば座ることはできるが寝返りは難しく、 2 時間ごとに気管内吸引と経管栄養を実施していた。
外来診療(月 1 回)、訪問診療(月 2 回)、訪問看護(週 1 回)を利用し、身体障害者手帳 1 級(肢体不自由)は取得していた。
市内に住む祖母(63 歳)が手伝いに来ている。
A ちゃんの家族の健康課題をアセスメントするために、保健師が収集する情報で優先度が高いのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
A ちゃんは24時間人工呼吸器管理が必要な医療的ケア児で、2時間ごとの吸引と経管栄養が必要です。
父親は単身赴任中で、主な介護者は母親です。
昼夜を問わない医療的ケアを担う母親の心身の疲労は、家族全体の健康課題に直結します。
【選択肢別解説】
1:× 祖母の育児負担も確認が必要な情報です。
ただし、祖母は手伝いに来ている立場で、主な介護者である母親の状況の把握が優先です。
2:○ 母親は2時間ごとの吸引と経管栄養を担っており、睡眠不足や疲労が蓄積しやすい状況です。
母親が倒れると在宅での生活が続けられなくなるため、母親の心身の疲労状況の把握が最優先です。
3:× 訪問看護への満足度は、サービスの質を評価する情報です。
家族の健康課題をアセスメントするうえでの優先度は低いです。
4:× 父親の育児への思いも家族関係を知るうえで大切です。
しかし、単身赴任中の父親の思いよりも、日々ケアを担う母親の状態の把握が先です。
【ポイント】
医療的ケア児の家族支援では、主な介護者の健康状態、睡眠、休息の確保を必ずアセスメントします。
令和3年(2021年)に医療的ケア児支援法が施行され、自治体には医療的ケア児とその家族への支援が責務とされています。