A さん(22 歳、男性、大学生)は、10 月から咳嗽が出現し、12 月に増強したため、医療機関を受診したところ感染性の肺結核と診断された。
診断した医師から B 保健所に結核発生の届出があった。
A さんはこれまで結核の既往はない。
A さんの居住する寮および大学が B 保健所管内であり、接触者健康診断を実施することになった。
B 保健所の保健師が A さんに面接で確認した状況を以下に示す。
接触者 接触状況
同じ講義を履修している学生 週に 2 回、 3 時間
同じ寮で生活している学生 トイレ、風呂、食堂を共用し、朝食・夕食を共にする
別の大学の友人 11 月に 1 回、 3 時間会食
講義を担当している大学の教員 週に 1 回、90 分間
最優先に接触者健康診断を行うことが望ましい接触者はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
接触者健康診断の対象の優先度は、感染性の患者と接触した時間の長さ、接触の密度、空間の共有の程度で判断します。
A さんは10月から咳が出ており、12月に感染性の肺結核と診断されています。
数か月にわたって咳をしながら生活していたため、生活空間を共にしていた人ほど感染の危険が高くなります。
【選択肢別解説】
1:× 同じ講義を履修している学生は、週2回、3時間の接触です。
同じ空間にいる時間は限られており、寮生より接触の程度は低いです。
2:○ 同じ寮の学生は、トイレ、風呂、食堂を共用し、朝食と夕食を共にしています。
同居に近い濃厚な接触が毎日続いており、最優先で接触者健康診断を行う対象です。
3:× 別の大学の友人は、11月に1回、3時間会食しただけです。
接触の回数と時間が少なく、優先度は低いです。
4:× 講義を担当している教員は、週1回、90分間の接触です。
接触時間が最も短く、優先度は低いです。
【ポイント】
接触者健康診断では、同居家族など濃厚な接触者を最優先とし、感染が確認されれば対象を広げていく「同心円状」の考え方で進めます。
感染性期間は、一般に咳などの症状が始まった時期の3か月前を目安に設定します。