A さん(48 歳、女性)の特定健康診査の結果は、身長 160.5 cm、体重 76.8 kg、BMI 30、腹囲 93 cm、血圧 135/85 mmHg、空腹時血糖 95 mg/dL、HDL コレステロール 38 mg/dL、中性脂肪 200 mg/dL であり、喫煙歴はない。
保健師は特定健康診査の結果に基づき「生活習慣について一緒に見直しましょう」と電話連絡をした。
当初、A さんは「今のところ生活習慣を変えるつもりはない」と言っていたが、保健師の働きかけで初回面接を受けることになった。
保健師は変化ステージ理論を用いて初回面接を実施した。
A さんから得る情報で優先度が高いのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
変化ステージ理論(トランスセオレティカルモデル)は、行動変容を無関心期、関心期、準備期、実行期、維持期の5段階で捉えます。
A さんは「今のところ生活習慣を変えるつもりはない」と話しており、無関心期にあると考えられます。
無関心期では、本人が自分の健康状態をどう認識しているかを把握することが支援の出発点です。
【選択肢別解説】
1:× 食事の好みは、具体的な食事指導を行う段階で必要な情報です。
行動を変える意思がない無関心期では、優先度は低いです。
2:× 1日の運動量は、行動目標を立てる準備期以降に必要な情報です。
現段階で最初に把握する情報ではありません。
3:× 過去10年間の体重の推移は、生活習慣の振り返りに役立ちます。
しかし、無関心期では本人の認識を確かめることが先です。
4:○ 健康状態に対する本人の認識を知ることで、なぜ行動を変えるつもりがないのかがわかります。
腹囲93cm、HDLコレステロール38mg/dL、中性脂肪200mg/dLという結果をどう受け止めているかを確かめます。
その受け止め方が、働きかけの方法を決める手がかりになります。
【ポイント】
無関心期の人には、意識の高揚(情報提供)や感情的経験(危機感をもつ)などの働きかけが有効です。
まずステージを見極め、そのステージに合った支援を選ぶことが変化ステージ理論の基本です。