A 町は人口 1 万人で高齢化率 40 %、後期高齢者の割合が 65 % と高齢化が進行し、独居高齢者が多い。
A 町は広大な山間部を有し、山の中腹や谷合に集落が点在している。
運動機能が低下すると坂が多いため閉じこもり傾向となる高齢者が多い。
近年、介護認定率が急増しており、健康寿命を延伸し住み慣れた地域で生活できるよう、地域包括ケアシステムの構築をめざす取り組みが検討されている。
A 町の町民のアンケートでは、終末期の療養場所として自宅を希望する者が 6 割であるが、実際に死亡場所が自宅であるのは 1 割程度である。
そこで、終末期に町民が住み慣れた地域で療養できる体制の構築について検討した。
保健師の取り組みで優先度が高いのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
町民の6割が自宅での終末期療養を希望しているのに、自宅で亡くなる人は1割程度にとどまっています。
在宅で看取りまで支えるには、医療と介護の関係者が連携する体制づくりが優先されます。
【選択肢別解説】
1:× 成年後見制度は、判断能力が不十分な人の財産管理や契約を支援する制度です。
終末期を在宅で過ごすための医療・介護体制の構築とは直接関係しません。
2:× 介護保険サービスの利用促進だけでは、在宅での医療的ケアや看取りには対応できません。
医療と介護が一体となった支援体制が必要です。
3:○ 在宅医療と介護の関係者の連絡会を企画すると、医師、訪問看護師、介護支援専門員などの顔の見える関係ができます。
地域支援事業の在宅医療・介護連携推進事業にあたり、在宅での看取りを支える基盤になります。
4:× 救急搬送時間の短縮は救急医療体制の課題です。
自宅での療養と看取りを支える体制とは方向性が異なります。
5:× 介護職を対象とするAEDの研修は、急変時の救命処置に関するものです。
終末期の在宅療養体制の構築には直接つながりません。
【ポイント】
在宅医療・介護連携推進事業は、地域支援事業の包括的支援事業として市町村が実施します。
希望と実際の死亡場所の差は、在宅療養の体制整備が必要であることを示しています。