正答3
解説
正解は3です。
この問題は、建物賃貸借で問題となる特約や契約の有効性を問うています。
この問題は最も不適切なものを選ぶので、○ が答え(不適切な記述)です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
賃料を7日滞納しただけで賃貸人が施錠できる特約は、自力救済を認めるものです。
法の手続によらない実力行使を認める特約として、公序良俗(民法90条)に反し無効と解されています。
2:× 正しい記述です。
賃借人が差押えや破産手続開始決定を受けたことだけで解除できる特約は、賃借人に不利な特約です。
判例(最判昭和43年11月21日)も、このような特約は借家法(現在の借地借家法)の趣旨から無効としています。
3:○ この契約は無効ではありません。
被保佐人が保佐人の同意を要するのは、民法602条の期間を超える賃貸借です(民法13条1項9号)。
建物の短期賃貸借の上限は3年なので、期間2年の契約は同意なしで有効に締結できます。
仮に同意が必要な行為であっても、無効ではなく取り消すことができる行為になるにとどまります。
4:× 正しい記述です。
普通建物賃貸借では、期間満了時に当然に解約する特約は、法定更新(借地借家法26条)を排除するものです。
賃借人に不利な特約として、借地借家法30条により無効となります。
【ポイント】
被保佐人の賃貸借は「建物3年・土地5年」を超えるかどうかで保佐人の同意の要否が決まります。
同意が必要な行為を同意なく行った場合の効果は「無効」ではなく「取消し」です。