2019年度 賃貸不動産経営管理士試験 問18
賃料に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正答4
解説
正解は4です。 賃料債権の消滅時効、弁済充当、供託、複数の借主の賃料債務を、出題当時の民法に基づいて問う問題です。 この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。 【選択肢別解説】 1:× 出題当時の民法では正しい記述なので、答えにはなりません。 改正前民法では、債権は原則として10年の消滅時効にかかりました(167条1項)。 定期給付債権なら5年(169条)、商行為によって生じた債権なら5年(商法522条)でしたが、本肢はどちらにも当たらない場合です。 2:× 正しい記述なので、答えにはなりません。 弁済充当の合意がない場合、支払われた金額は費用、利息、元本の順に充当されます(改正前民法491条1項)。 3:× 正しい記述なので、答えにはなりません。 貸主が受領を拒んでいるときは、借主は賃料を供託することで賃料支払義務を免れます(民法494条)。 供託によって債務が消滅するので、履行遅滞による債務不履行責任も負いません。 4:○ 各借主が分割債務として負担するという部分が誤りです。 判例は、共同賃借人の賃料債務を不可分債務と解しています(大判大11.11.24)。 そのため、各借主は貸主に対して賃料の全額を支払う義務を負います。 【ポイント】 2020年4月施行の改正民法では、消滅時効は「権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年」に統一されました(166条1項)。 定期給付債権の短期消滅時効や、商事消滅時効の規定は廃止されています。法改正による注意
正答と採点は出題当時の正解によります。
肢1は、2020年4月施行の改正民法により、現行法では誤った記述です。改正前は、債権の消滅時効は原則10年でした。現行法では、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年のいずれか早いほうで時効が完成し、支払期限を知っている貸主の賃料債権は通常5年で消滅します。現行法では誤っているものは肢1と肢4の2つになり、この問題は成立しません。 根拠:民法第166条第1項(2020年4月1日施行) (2026年10月時点の法令による)