2018年度 賃貸不動産経営管理士試験 問18
建物賃貸借契約書の記載に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正答2
解説
正解は2です。 この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。 契約書に定めがない場合に、民法などの任意規定でどう補われるかが問われています。 出題当時(2018年)の民法で判断します。 【選択肢別解説】 1:× 正しい記述です。 期間内解約を認める規定があるのに予告期間の定めがない場合、建物賃貸借では解約申入れから3か月で契約が終了します(民法618条・617条1項2号)。 2:○ 誤った記述です。 建物の賃料は、特約がなければ毎月末に支払うものとされています(民法614条)。 つまり当月分を当月末に払う後払いなので、平成30年11月分の支払日は11月30日です。 10月31日とする前払いは、特約がある場合に限られます。 3:× 正しい記述です。 借主が貸主の負担すべき必要費(雨漏りの修繕費など)を支出したときは、直ちに償還を請求できます(民法608条1項)。 契約書に規定がなくても認められる権利です。 4:× 正しい記述です。 金銭債務の不履行による損害賠償は、特約がなければ法定利率によります(民法419条1項)。 2018年当時の民事法定利率は年5%でした(民法404条)。 【ポイント】 民法の原則は「賃料は後払い(毎月末)」で、実務の「翌月分を前月末に払う」は特約によるものです。 なお、2020年4月施行の改正民法で法定利率は年3%となり、3年ごとに見直す変動制になりました。法改正による注意
正答と採点は出題当時の正解によります。
肢4は、2020年4月施行の改正民法により、現行法では誤った記述です。法定利率は年5%から年3%に引き下げられ、3年ごとに見直す仕組みになりました(2026年4月からの期間も年3%のままです)。遅延損害金に定めがない場合は、借主が遅れた時点の法定利率によるため、現行法では年3%となります。現行法では誤っているものは肢2と肢4の2つになり、この問題は成立しません。 根拠:民法第404条、第419条第1項(2020年4月1日施行) (2026年10月時点の法令による)