正答4
解説
正解は4です。
委任契約・準委任契約の性質と、関連する判例・代理の規定を問う問題です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
【選択肢別解説】
1:× この記述は正しい内容です。
判例は、売主と一体となって販売事務を行っていた宅建業者にも、防火戸の操作方法を説明する信義則上の義務を認めました(最判平17.9.16)。
業者が買主と直接の契約関係になくても、説明義務を負うことがあります。
2:× この記述は正しい内容です。
受任者は、委任者の許諾を得たとき又はやむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任できません(民法644条の2第1項)。
3:× この記述は正しい内容です。
代理権は本人の死亡によって消滅するのが原則です(民法111条1項1号)。
しかし、本人の死亡によっても代理権が消滅しない旨の合意は有効と解されています。
4:○ この記述は誤りです。
委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することで効力を生じます(民法643条)。
仕事の完成と報酬の支払を約するのは、委任ではなく請負の定義です(民法632条)。
委任は特約がなければ報酬を請求できない無償契約が原則です(民法648条1項)。
【ポイント】
委任は「事務処理そのもの」、請負は「仕事の完成」を目的とする点が最大の違いです。
法律行為でない事務の委託は準委任と呼ばれ、委任の規定が準用されます(民法656条)。