大規模な火災、震災その他の災害で政令で定めるものにより、その一部が滅失(区分所有法第 61 条第1項本文に規定する場合(小規模滅失)を除く。)した マンションの建物及びその敷地の売却の決議(この問いにおいて「売却決議」という。 )に関する次の記述のうち、被災マンション法及び民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
ただし、マンションの敷地利用権は、数人で有する所有権その他の権利とする。
正答3
解説
肢1は正しい。
政令指定災害により区分所有建物の一部が滅失した場合、敷地利用権が数人で有する権利であるときは、区分所有者・議決権及び敷地利用権持分価格の各5分の4以上の多数で建物及び敷地の売却決議ができる(被災マンション法9条1項)。
肢2は正しい。
売却決議のための集会招集は会日の少なくとも2月前に発しなければならず、規約でも短縮できない(9条4項)。
肢3は誤り(正解)。
敷地利用権が土地の賃借権である場合、敷地の賃借権の譲渡には賃貸人(借地権設定者)の承諾が必要であり(民法612条1項)、同意を得ずに売却することはできない。
肢4は正しい。
売却決議がなされても専有部分の賃借権は当然には消滅せず、賃借人が対抗要件を備えていれば譲受人に対抗できる。
正解は肢3。
※法改正注記: 2026年4月1日施行の区分所有法等改正により、被災マンション法上の建物・敷地売却決議に関する規定は区分所有法本体(64条の5~8)に再編・統合されました。
政令で指定された災害による場合、現行法では要件が5分の4以上ではなく3分の2以上に緩和されています(被災マンション法5条2項)。
本問は出題当時(改正前)の法令に基づく出題であり、正解(肢3)自体は変わりません。