2020年度 マンション管理士試験 問10
一筆の敷地上に、甲棟、乙棟及び丙棟があり、いずれの棟も専有部分のある建物である。 また、敷地は区分所有者全員で共有している。 この場合において、 甲棟を取り壊し、かつ、従前の甲棟の所在地に新たに建物を建築すること(この問いにおいて「甲棟の建替え」という。 )についての、団地管理組合の集会における建替え承認決議に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。 ただし、甲棟の建替えは、他の棟の建替えに特別の影響を及ぼさないものとする。
正答3
解説
肢1は正しい。 建替え承認決議での各団地建物所有者の議決権は、団地管理組合の規約に別段の定めがあっても、当該特定建物の所在する土地の持分割合による(区分所有法69条2項)。 肢2は正しい。 特定建物の建替えには団地管理組合集会で議決権の4分の3以上の建替え承認決議が必要(69条1項)。 肢3は誤り(正解)。 建替え承認決議に際して団地内建物所有者に対し「建替え」に関する説明会を開催しなければならない旨の規定は存在しない(69条4項参照)。 肢4は正しい。 特定建物(甲棟)の団地建物所有者は、建替え承認決議においてはいずれも賛成する旨の議決権行使をしたものとみなされる(69条3項)。 したがって甲棟の建替え決議でAが反対していても、団地管理組合の建替え承認決議ではAは賛成したものとみなされる。 正解は肢3。法改正による注意
正答と採点は出題当時の正解によります。
肢2は、2026年4月施行の改正区分所有法により、現行法の要件とは一致しない記述になりました。団地内の建物の建替え承認決議は、改正前は団地管理組合の集会での議決権の4分の3以上(総数が基準)でしたが、現行法では、議決権の過半数を有する団地建物所有者が出席し、出席した団地建物所有者の議決権の4分の3以上で決する「出席者基準」に改められました。現行法では誤っているものは肢2と肢3の2つになり、この問題は成立しません。 根拠:建物の区分所有等に関する法律第69条第1項(2026年4月1日施行) (2026年10月時点の法令による)